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2015年11月17日出雲から陽が昇るシンポジウム

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一隅を守り千里を照らす 小松昭夫の経営の道 目次・序文

小松昭夫の経営の道目次
第1章 ゼロから起業
第2章 旺盛な自立精神
第3章 技術創新型企業モデル
第4章 独特な経営方法
第5章 次第に昇華する企業経営理念
第6章 「戦後責任」実践、「共生」理念確立

序文
私は日本式経営についての研究者であり、長年にわたり日本の大学で経営学専門の教授 を務めてきましたが、このたび、張可喜先生と魏亜玲女史が編纂された「一隅を護り、千 里を照らす_小松昭夫企業経営の理念と実践」の書籍に序文を書かせて頂くことになり、 大変光栄に思っております。そしてこの本の魅力を述べることを通して、興味を持たれた 経営者の方々に日本企業の最高の本質をご紹介したいと思います。

中国の企業は変革と高レベル化の重要な段階に来ています。本質的な変革は、成功への 鍵であります。それは単なる技術的な高レベル化や次の突破口探しに限定されるものでは なく、経営方式の変革であります。前者は企業に短期的な成長をもたらすことができるか もしれませんが、後者は企業が持続可能となる経営の基礎となります。

中国には非常に優れた企業も、長寿企業もありますが、より多くの企業は真の意味での 経営がまだ始まっていません。これは中国企業の先天的欠陥であります。特に正しい経営 が行われていません。

企業経営について、回答の基準はありませんが、正しい経営かどうかの評価があります。 経営とは何か? 簡単に言えば、好景気か不景気に関係なく、生き残り、その上収益を得る ことができる腕前のことです。これは日本の優れた企業や長寿企業の強みであります!本 書に描かれている小松電機産業は、正しい経営を考える上で非常に価値のある事例であり ます。したがって、この本の出版は、中国企業の体質を改善させるための良い知恵を提供 するきっかけとなります。

適切な経営には、適切な理念が必要であります。適切な理念は、創業者または起業家が 経営実践の中で模索し探求した価値観であり、企業の魂であります。それによって前任者 の迂回路を通らず、前任者の過ちを犯さず、人々の心を結びつけ、企業文化を形成し、良 い企業イメージを確立することができます。

この本は経営理念の形成に関して、第 1 章から第 5 章までで良いインスピレーションを 与え、特に第 5 章において経営理念の役割を深く理解することができます。

小松電機産業の経営理念の本質は、創業者である小松昭夫社長が悟った会社の本質、会 社の存在の究極の意義にあります。

どんな時代においても、社会には明らかな、または潜在的な問題があります。その問題 こそは企業のビジネスチャンスそのものであります。小松社長の経営理念はこの本質を伝 えています。

このような経営理念に基づいた会社では、内部の問題を洞察し解決する企業文化や人材 を育てやすくなります。そして、そのような文化や人材は無限の革新的能力を生み出し、 さらに企業の核となる競争力を蓄積しやすくなります。具体的には、小松電機産業のシー 2 トシャッター「門番」や水総合管理システム「やくも水神」などの技術や製品がそれを表 しています。 ユニークな技術と製品が、企業に価値のある報酬を提供しています。このよ うなプラスサイクルがあるかぎり、企業は持続し続けていくのではないでしょうか?!

小松社長の CSX の経営理念の領域は、CSR を超えており、CSV をも超えています。 小松 電機産業の経験から、経営理念が究極的で本質的であるほど、より優れたコア競争力が形 成されやすいことが分かります。つまり、経営理念は、コア競争力に正比例しているもの であります。したがって、経営者の経営テクニック、または商才にある特性の背後には、 経営者が悟った正しい価値観を従業員の心に浸透させて習慣化させる必要があります。 ま さにいわゆる考え方を変えれば行動は変わる、行動を変えれば習慣は変わる、習慣を変え れば運命は変わるのであります。

小松電機産業のユニークな「平和」をテーマにした海外研修から、全従業員が経営する High3Q6S への実践までは、どれも小松社長の経営理念の浸透に関連しています。想像して みましょう。このような高遠な目的と結びついている集団は、お金と利益を集める集団よ りもっと強い、永続的なエネルギーを持っているのではないでしょうか!

会社を正しく運営することは今の中国企業、特に新しい創業企業が学ぶべき課題であり ます。つまり、起業家や経営者は、会社に正しい価値観と使命を与え、そして従業員にも 辛抱強く適切な方法で浸透させれば、会社に真の競争力が生まれます。それはお金で買え る能力ではなく、競争相手に簡単に模倣されにくい内在的な能力であります。これこそ、 日本の優れた企業、長寿企業の持つ能力であります。

私は、ずっとこれが日本式経営の本質であると、主張しています!

なお、本書を読んだ時、日本の経営理念の考え方が我が国の伝統文化に沿ったものであり、中国の伝統文化に由来するものであることが分かりました。日本企業も、物質的欲望で満ちた時代を経験しています。例えば戦後初期頃や、自我を失い、盲目的にアメリカ式経営に追随していた時代もありました。また、バブル経済の崩壊から今日に至るまでの、決して平坦ではない経験もしています。特に大企業で顕著にあらわれています。もちろん、日本の大企業が真の英雄的な特色をなかなか取り戻せない理由はこれだけではないでしょうが、これに大きく関連しています。

したがって、私がここで付け加えて言いたいのは、(経営方式を)転換する時、自分自身の中にある、あるいは企業風土の中にある本質を見失うことなく、継承すべきところは明確な意志をもって継承しなければなりません。すべてを無理にまねするよりもこれまでの自分のやり方を継承することが百倍重要な場合があります。過去 20〜30 年の間に日本の大企業の中には素晴らしい伝統を失ったばかりでなく、「やぶ医者」によってとんでもない「治療」をされた企業もあります。このような失敗的な変革や改革は私達には受け入れられません!経験教訓が既にあるので、石を探って川を渡る必要はありません!

私が中国に帰国しますと、「日本から学ぶことはもうないよ」という声をよく聞きます。それは、日本的経営をただ精密的な生産智慧としてしか理解していないからでしょう。 私は個人的には、精密的な生産智慧は日本的経営の表層であり、本質ではないと考えています。実際に私達の距離はまだ大きくひらいています。

最後に、本書が我が国の企業に、日本的経営の本質を理解してもらうきっかけとなり、我が国の企業が中国の繁栄と強大化を促進する積極的な力を持ち、世界から尊敬される集団になることを、そしてこの集団が人々から信頼され、人々を安心させ、人類を幸せにする優れた製品・サービスを提供できる存在となることを心から期待しております。

日本産業能率大学 経営学部 欧陽 菲
2018年9月吉日 東京にて
翻訳 魏 亜玲


経営理念手帳 発刊にあたって

経営理念手帳  世界は、核拡散・国際分業・スマートフォンの爆発的普及が重なり、未来が描けない時代を迎えています。
 朝鮮半島の対岸、「竹島の日」を定めた島根県から社会問題を経営資源と捉え、happy gate 門番・水の総合管理システム やくも水神で2つの市場を創造、その収益で人間自然科学研究所の活動を支え、創業 45 周年を迎えました。
 人類初の原爆による敗戦・加害国の戦後責任を果たす世代として、人間自然科学研究所の活動で生まれた共感のステージで、哲学(philosophy)、技術(mechanical art)、「和譲(wajo)」を追求、人類史的大変化を追い風に21世紀のイノベーション(新結合)を興し、3大核大国(アメリカ合衆国・ロシア連邦・中華人民共和国)の賛同を得て、朝鮮民主主義人民共和国・大韓民国・日本が智恵を出し合い、「対立の文明から共生の文化へ」移行する役割を果たす好機を迎えたと認識しています。
 グローバル時代の地政学を背景に、①原理:天略 ②原則:政略 ③現実:戦略 ④現場:戦術 ⑤現物:戦闘 の理論体系を、中国古典・世界の格言を道標に事業実践を通じて模索する中から天命を確立、個人・家庭・地域・国家・世界(国民国連)を貫く「社是、経営理念、行動指針」と「経営理念手帳」を作りました。
 発刊を契機に勉強会の輪が広がり、次々と改訂版が生まれ、共生の文化が確立、人類進化の流れが始まることを祈念いたします。

小松電機産業株式会社 代表取締役
人間自然科学研究所 理事長
小松昭夫


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